スッテという擬似餌を使ってケンサキイカなどのイカを手軽にたくさん釣れることで近年人気上昇中のイカメタル。
基本的な道具や釣り方を抑えれば比較的簡単に釣ることができます。
本記事ではイカメタルに必要な道具や釣り方などを元釣具屋の筆者が解説します。
ぜひ、イカメタル入門の参考にしてください!
イカメタルって?

イカメタルは夜釣りでたくさん釣れて楽しい釣り。
手軽ながらゲーム性は高いのも魅力の釣りです。
イカメタルのターゲット

種類はケンサキイカがメインで時期によってはスルメイカ、ヤリイカなどが釣れる場所もあります。
特にケンサキイカはイカの中でも味がよく上品な甘みが特徴で、市場でも高値で取引されます。
ケンサキイカは地域によってアカイカ、マイカ、シロイカなどとも呼ばれています。
スッテで釣る

イカメタルは鉛スッテとも呼ばれる釣りです。
オモリの代わりに鉛スッテという疑似餌を操作しイカにアピールして釣り上げていきます。
オモリの役割を担う鉛スッテとは別に重量が軽い浮スッテも一緒に接続して釣りをするのが一般的です。
鉛スッテと浮スッテの両方にイカが抱きついてダブルヒット!もイカメタルでは良く見られる光景です。
イカメタルが釣れるワケ

イカメタルでは夕方に出船して日が暮れると集魚灯(漁火)を点灯します。
暗い海で明るい光があればプランクトンは光に集まる習性(走光性)があるのでたくさん寄ってきます。
集まったプランクトンを捕食しに小魚が集まり、小魚を捕食するためにイカや大型魚が捕食しに集まってくるので、そのメカニズムを利用してイカを釣り上げます!

たくさん集まると船の下はお祭り状態になり、簡単に沢山釣れます。
良い条件が重なればケンサキイカは40杯、50杯、多いときは100杯以上釣れる事もあります。
イカメタルで釣れる時期

イカメタルで釣れる時期は夏がメイン。
6月〜9月頃までが最盛期ですが地域や群れの回遊によっては秋や冬も楽しめる釣りです。
イカメタルのタックル

イカメタルに必要なタックルを確認しましょう。
スピニングタックルでもベイトタックルでも釣りは可能です。
ロッド
ロッドは2m以下で15〜20号程度のオモリが扱えるものが基準です。
繊細なイカのアタリを捉えるためにはイカメタル専用ロッドがやはり感度良くおすすめ。
専用ロッドでなくてもタイラバロッドやティップランロッド、柔らかめのライトゲーム系船竿なども代用可能です。
ロッドの選び方については以下の記事で詳しくまとめていますので、ぜひ参考にしてください↓
リール
リールは小型のカウンター付きベイトリールがおすすめです。
カウンターがあることで釣れるタナが把握でき、ヒットパターンを再現しやすくなります。
スピニングでも釣りは可能ですが、慣れていない方はベイトリールを選びましょう。
リールの選び方詳細はこちら↓
PEライン・リーダー
道糸はPEラインの0.6号〜0.8号程度の細めの糸が感度よく釣りがしやすいため、おすすめです。
長さは200m以上巻いておきましょう。
PEラインの先にはフロロカーボンのリーダー(2号〜3号)を1m程接続します。
イカメタルリーダー
リーダーの先にはイカメタル用の仕掛けを接続。
自作も可能ですが買った方が楽なので複数用意しておきましょう。

仕掛けの一番下には鉛スッテ、分岐している部分(エダス)には浮スッテやエギをつけます。
イカメタル仕掛けの選び方などはこちら↓
スッテ

イカメタルのスッテはオモリの役割がある鉛スッテとエダスに接続する浮きスッテ(エギ)を使用します。
浮きスッテの部分はドロッパーとも呼ばれます。
鉛スッテ
鉛スッテの号数は15号前後が定番ですが地域にもよるので、必要な重さは釣行するエリアの船宿さんに確認しておくのが無難です。
潮流に流されない範囲でできるだけ軽めのものが理想で、当日の潮流の速さにもよるので重さも幅を持っておくとさまざまな状況に対応できます。
カラーに関してもさまざまなものを用意してその日のアタリカラーを探りましょう。
浮スッテ・エギ(ドロッパー)
浮きスッテの大きさは大きいほど大型が釣れやすい傾向があります。
カラーに関してはさまざまなものを用意しておきましょう。
赤緑や赤白が定番で、最低この2つのカラーは持っておきたいカラーです。
鉛スッテや浮きスッテの選び方やおすすめアイテムはこちら↓
イカメタルの釣り方

イカメタルの基本操作をマスターしましょう。
誘いはバリエーションがあるので数種類できるようになるとさまざまな状況に対応できます。
イカメタルの基本操作:着底
仕掛けを降ろして底までつけたら、ハンドルを巻き序盤の時間は底を中心に誘っていきます。
暗くなってきてイカのタナが浮いてきたら誘い方を変えながらさまざまな層を探りましょう。
誘い方

誘い方についてはいろいろありますが、誘い上げと誘い下げ、シェイク、ステイの4つのパターンを使い分けるのが基本です。
各動作を確認しておきましょう。
誘い上げ
着底後、竿をゆっくり大きく上げ下げをしながらハンドルを巻き少しずつ層を変えながら誘います。
イカの釣れる層が判らない時は誘い上げでいろんなタナを探りながら、反応がない場合は誘いを大きくしたり速くするなどパターンを変えます。
誘い下げ
ヒットするタナが判ってきたら誘い下げも有効です。
釣れるタナの少し上から小刻みにアクションをかけながらゆっくり竿を下げていき、糸を出してまた誘いながら下げていくのを繰り返します。
群の下からイカを釣るとイカが散りやすくなるため、釣れるタナが判ったら積極的に活用していきましょう。
シェイクとステイ
穂先だけを小刻みに動かしてその場でスッテが踊るようにアクションするシェイクもタナが決まっている場合に有効な釣り方です。
シェイクした後はピタッと止めるステイも混ぜてイカが抱くタイミングを作ってあげましょう。
ステイの秒数は長めが効く場合もあります。
アタリのバリエーション

イカのアタリはバリエーションが豊富で、難しい場合もありますが面白い部分です。
水中でのイカの動きをイメージしてアタリを見極めていきましょう。
引き込むアタリ
最も判りやすいアタリで、イカがスッテを持ってそのまま引き込む状態です。
持ち上げるアタリ
イカがスッテを持ち上げた場合は竿先が戻るアタリがでます。
竿に乗っていたスッテの重みが無くなるために竿が戻る状態で、慣れればアワセ易いアタリです。
その場で持つアタリ
厄介なのがこのアタリで、イカがスッテをその場で持って動かないパターン。
スッテの負荷もあまり変わらず若干軽くなったなー程度の違和感で終わることがあります。
ただ、イカはしっかりスッテを抱いているのでアワセれば掛かる確率も高いので、ちょっとした違和感でもすぐにアワセましょう!
イカパンチ
竿先に感じるコンっというアタリはイカが触腕を伸ばしてアタックしてきている事が多いです。
しっかり抱いていないのでアワセても掛かりにくい事が多いアタリ。
アワセて空ぶってもそのまま誘い続ければ次のアタリにも繋がりやすい状態ですので、掛からなくてもそのまま誘い続けて見ましょう
巻き上げは丁寧に

イカが掛かったらゆっくり等速で巻き続けましょう。
速く巻き過ぎると身切れに、テンションを緩めるとイカがスッテから抜けるので一定のテンションで焦らずがコツです。
墨が飛んでくるので、イカの顔をあまり自分に向けないように注意しましょう。
イカメタルで釣るコツ

イカメタルで上手に釣るポイントを紹介します。
ぜひ、覚えておいてください。
タナを把握する
釣れているタナは周りの人とマメに共有しておくことでより効率よく釣れます。
イカが釣れるタナは頻繁に変わることもあるので、複数人でいろんなタナを探るのがおすすめ。
満月の日は避ける
イカメタルは満月の日に釣れにくい傾向があります。
月明かりのせいで船の集魚灯が十分な効果を発揮せず、集まるイカが少なくなるのが原因です。
スッテのカラーローテーション
釣り始めは鉛スッテと浮きスッテのカラーは対照的なカラーにしましょう。
全く違う色を使うことでその日のアタリカラーを見つけやすくなります。
釣れる色が判ってきたら同系統のカラーに揃えていきましょう。
状況変化に対応してたくさんイカを釣ろう!

タナやアクションでケンサキイカの反応も大きく変わります。
釣れない場合やタナやスッテのカラー、サイズなどをマメに変えて対応していきましょう。
基本ができれば美味しいイカがたくさん釣れますので、ぜひチャレンジしてください!
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